ケンシロウHG

III

III


80年代を代表する名盤と名高いピーターガブリエルの3rdアルバム。


最初の一音から漂う不穏な空気。
辺り一面に広がる荒れ果てた荒野に廃墟と化した建物。上空に漂う只ならぬ気配の黒い雲。そこを歩いていると・・・
突然どこからともなくHGな革ジャンを着たデブ。鎖片手に振り回しながら襲ってくる。おそらく小隊長クラス。
そいつはパンチ一発であっさり破裂。
そして雲の隙間から少し差し込めてくる光。
それを見上げていると、今度は中ボスが出現。
両者睨み合いが続く。緊迫した空気。
しかしケンシロウにかかれば敵ではない。こいつもあっさり破裂。


また歩き始めるケンシロウ


しばらく歩くと、今度は何と目の前にヤツが!
一緒に笑い一緒に泣き一緒に闘ったアイツ。友。3年前ふと消息を絶ちずっと行方が分からなくなっていたアイツ。何故?
今までどこに行ってたんだ!バカヤロウ!!
嬉しさのあまり駆け寄るケンシロウ
し、しかしどこか違う。以前と何かが違う。まるで別人のようだ。
話しかけるケンシロウ
全く反応が返ってこない。表情をピクリとも変えない。目の焦点が合っていないようだ・・・
そしてよく見ると何とクビにはアノ刺青が!
世界をこんなにしやがった帝王率いる極悪集団の証。
首筋に刻み込まれた髑髏の刺青。
な、なんてこった!コイツまでが・・・
そうだ、あの時。あの時連れ去られて洗脳されてしまったんだ。薬物で体も脳もボロボロ。ただの殺人マシンになってしまったんだ・・・
もうあの頃のヤツじゃないんだ・・・


途方にくれるケンシロウ。涙が止まらない。


そんなケンシロウを見ても全く表情を変えない。そして、
『この世界はあのお方のモノなのだ!邪魔するヤツは皆殺しだ!!』
そう叫びながら襲いかかってくるヤツ。鞭でケンシロウの右腕を弾く。飛び散る血、肉。
それでも動かないケンシロウ
『そうか・・・』
そうつぶやいて何かをしたケンシロウ
そのままその場を立ち去る。
そして、その場に崩れ落ちるヤツ。
瞬時に秘功を突いていたのだ。目にも止まらない速さで。
倒れたヤツにはもう息は無く、残ったのは亡骸とケンシロウの涙の跡。


友をも殺し、様々な哀しみを背負い。


今日もケンシロウは世界平和のためにどこかで旅を続けているのだ。



そんな、アルバム?